Netflix映画『ゾン100〜ゾンビになるまでにしたい100 のこと〜』イベントレポート

Netflix映画『ゾン100〜ゾンビになるまでにしたい100のこと〜』のイベントが8月1日(火)に都内で行われ、主演の赤楚衛二、白石麻衣、栁俊太郎、北村一輝、そしてメガホンを撮った石田雄介監督が登壇。イベントでは映画に関する話に加え、「最近解放されたいこと、モヤモヤしていること」についてのクロストークが繰り広げられた。

キャスト・監督が登壇すると会場からは拍手が湧き起こった。

登壇後北村が衣装について「僕ら服の決まりがあるんですけど、今日は蛍光色で来てくれと言われたんです。なのに守ったの僕と監督だけなんですよ」と話すと、栁は「僕も派手な服で来たんですけど、みんなに(イベント前に)会った時にジャケット姿だったので、僕もジャケットにするかと着替えてしまって」とコメント。赤楚はピンクのシャツを着用し、ジャケットを脱いでシャツを観客へ見せていた。

キャラクターの紹介とともに一言挨拶を求められた赤楚は「みなさんこんばんわ。天道輝は本当にすごく前向きで明るいキャラクターではあるんですけど、ブラック企業の会社に入って、上司の小杉さんにコテンパンにされて、ゾンビのように生きているんですけど、パンデミックが起こって世界が180度変わるような生物です。生物じゃない、人物です(笑)」「とにかく真っ直ぐで人を助けたいいう思いが人一倍強い優しいキャラクターです」

白石は「私が演じました閑はすごくクールで真っ直ぐで、芯の強い女性です。論理的に物事を考えて、行動しようと女の子なんですけど、途中で輝とケンチョと出会って少しずつみんなと仲良くなり楽しくなってきた時の閑の表情に注目して観ていただけたら嬉しいです」

栁は「ケンチョは非常にビビリで、頼り甲斐がなく、情けないんですけど、そういう人間味のあるキャラクターなので楽しんでいただけたらと思います」「可愛らしい役柄ではあると思います」

北村は「(キャラクターの)見どころなんて何もないです、嫌な人だと思います。意地汚いし、今の世の中嫌なことがある人たくさんいると思うけど、小杉が隣にいたらもっと嫌だと思う(笑)」「役がどうこうというより、僕も青春群像劇に入りたかった。麻衣ちゃんと恋愛するのかなとか思って台本を見たらまたきたほら!」

MCからゾンビ映画であり、コメディ作品の本作を演じる上で気をつけたところを聞かれた赤楚は「個人的にはコメディ要素を意識していなくて、どちらかというとシチュエーションがコメディみたいなところが多いです」「例えばネタバレになるんですけど◯◯ゾンビと◯◯する時に、◯◯となって、◯◯となるんですけど」とネタバレを防ぐため“ピー”と言葉を変え話すも、石田監督さえも何を言ってるか分からず、会場からは笑いが起こった。白石は「サメゾンビとかと対決するときはしっかりと真面目に演じて、楽しむところは楽しんでいるので、そういうところがポップになって、クスッと笑える部分もたくさん込められていると思います」、栁は「現場での雰囲気はひたすら真剣で、面白い場面を撮っているという印象があまりなくて。シチュエーションは面白いけど、その場の本人たちは必死でゾンビから逃げることしか考えてないので。初めて出来上がった作品を観た時にここでみんな笑ってるんだとか気づくくらい現場では熱くやっていました」と撮影を振り返っていた。

赤楚は作中のリアルなゾンビについて「ゾンビって存在するんだと思いました」とコメントし、ゾンビのディレクションについては「まず目が見えないというところで、眼球を動かすなというオーダーから始まっていて。ゾンビは意思がないので、転んでも手をつかないとか、意思を感じさせるものを全て排除していましたよね」と話していた。

北村が演じた小杉は赤楚演じる天道輝を罵倒するパワハラ上司ということで、赤楚や白石が撮影するシーンの雰囲気とは違うため、出来上がった作品を観た北村は「こんなに楽しいシーンをたくさん撮っていたんだなと(笑)」と言い、ゾンビから逃げるシーンを撮影した際に「映画って作り物のゾンビなんですよ。怪我する恐れもあるのでアクション部の人が入っていたりするんですけど、早すぎて逃げれなくて。演じようと思っても早すぎて逃げれない!」「運動神経がいい人たちばかりだから、もう少し抑えていただけませんか?とお願いしました」と撮影中のエピソードを明かしていた。

石田監督へは演出上気をつけたことが問われ、「世界中がゾンビだらけになったことが、主人公・輝含め仲間たちにとって天国になるという今まで見たことのない斬新な切り口で。だからこそ主人公たちが、その世界の中に生きているように、エキセントリックなキャラクターでは決してないので、あくまで日常に生きている若者たちというリアリティを大事にしたいなと思い撮影していました」とコメントしていた。

イベントの中盤では作品の内容にちなみ、会場にいる観客から事前に募集された“最近解放されたいこと”についてのトークが繰り広げられた。

赤楚へ向けられたのは“コロナとともに始まった在宅勤務、実はそろそろ会社へ行きたい”という質問。

赤楚は質問に対し「これは簡単ですよ。会社に行きたい、でも在宅ワーク、おうちを会社風にすればいいんじゃないでしょうか。会社に置いてあるデスクを買って、ベッドを捨てて。そしたら会社ですよ。そしたら会社に行かなくても家が会社!」と答え、観客の笑いを誘った。

最後に赤楚は「今日は短い間でしたがありがとうございました。これから上映されると思うんですけど、エンディングを観ていただくと、本当にすごいたくさんの人がズラーっと並んでいるんですね。この作品は本当にたくさんの方々と一緒に作ってきた作品で、それでやっと今回公開されるのですごい嬉しい気持ちはあるんですけど、演じていて思ったのはこれを観終わった後に前向きになれるというか、僕自身もすごく勇気づけられました。僕はこの作品に携わっている皆さまと出会えて良かったなと心から思える作品なので是非この夏は“ゾン100”で楽しんでいただきたいです」と締め、イベントは終了した。

Netflix映画『ゾン100〜ゾンビになるまでにしたい100のこと〜』はNetflixより2023年8月3日(木)に世界独占配信が開始

ブラック企業に勤める天道輝(アキラ)は連日の徹夜、上司のパワハラ、理不尽な仕事に憔悴し、「死んでいるように生きる」日々を過ごしていた。ある朝、街はゾンビで溢れ、見慣れた景色はすっかり荒廃していた。それを目にしたアキラから出たのは「もう、今日から会社に行かなくてもいいんじゃね!?」という歓喜の叫びだった。それから彼は持ち前のポジティブさを発揮し、「部屋の大掃除をする」、「べランピングをする」など、「ゾンビになるまでにしたい100のこと」をリスト化し、ひとつずつ実現していく。誰もが持っている「やろうと思えばいつでもできるから、いつかやろう」と先延ばしにしているようなささやかな夢や目標を、ゾンビからの攻撃をかわしながら叶えていくアキラ。絶体絶命の状況の中で人生を謳歌する彼はやがて、仲間と共に更に大きな夢を求めて旅立つ。
 街中にゾンビが溢れるという絶望的な状況を、「もう会社に行かなくていい!」という逆転の発想でポジティブに生き生きとサバイブする主人公のアキラを、注目の若手俳優・赤楚衛二が演じ、追加キャストとして白石麻衣、栁俊太郎、北村一輝などが出演することが解禁されると早くも各国のゾンビファンから注目を集める本作。

いのうえあやの

【記者・カメラマン】芸術学部写真学科在学中4年の井上綾乃です。高校時代からの記者経験を生かし、いち早くイベントレポートをお届けできるよう頑張ります。